「世界人類が平和でありますように」と書いてある
ポールやステッカー、あれは何ですか?
「世界人類が平和でありますように」。街中や観光地では、よくこうしたことが書かれたポールやステッカーを目にします。これは、「May Peace Prevail On Earth International」(「MPPOE」)という名称の団体が各地に建てる運動をしているものです。
この団体のホームページには、「これは宗教ですか?」という質問に対して、「いいえ、宗教ではありません…世界平和運動は、政治・宗教・民族を超えて、全人類すべてが参加でき、何ものとも対立しないプロジェクトです」とあります。
しかし、そもそもこの「世界人類が平和でありますように」という言葉を世界中に弘めようと言い出した〝創始者〟、すなわち五井昌久氏は、新興宗教「白光真宏会(びゃっこうしんこうかい)」の教祖なのです。
しかも、この「世界人類が平和でありますように」という表題の後には、実は五井氏の言葉(呪文?)である「日本が平和でありますように/私達の天命が完うされますように/守護霊様ありがとうございます/守護神様ありがとうございます〉との言葉が続いているようです。五井氏は、定型化されたこれらの言葉を信者たちに示した上で、〝いつでも〟〝どこでも〟〝絶えず〟唱えるよう教えたといいます。つまり、現代版のお経のようなものです。
また、白光真宏会のホームページには、「世界人類が平和でありますように」との言葉が持つ意味について
「その教えの基礎には、これらの言葉を唱えること(世私たちが語る言葉は、自分自身の人生に大きな影響を与え、また、周囲の人々、社会、ひいては、地球全体のあり方にも影響を及ぼしてゆきます。私たちが明るくポジティブなビジョンを持ち、光明の言葉を積極的に語るとき、その語られた通りの力とエネルギーが発せられ、世界を明るく照らしてゆきます」(白光真宏会 公式ホームページ 祈りの項より)
とあります。
以上のように見ますと、「世界人類が平和でありますように」とのポール設置運動は、新興宗教による信仰活動の一貫であることがわかります。ですから、こうしたことに加担することは、日蓮大聖人の仏法からいえば「謗法行為」となります。
もちろん、「世界人類が平和でありますように」と願う心は貴いものです。しかし大切なことは、それを実行していく手段です。
真の「世界平和」は、白光真宏会等の新興宗教をはじめとする一切の謗法を廃し、日蓮大聖人が唱え出だされた南無妙法蓮華経の信心を世界中に広宣流布していく以外、その実現の道はありません。
私達は、こうした意義をよく理解したうえで、万一、「このポールやステッカーを買いませんか?」との勧誘があった場合には、きっぱりと断り、むしろ、そういった勧誘をしてくる方に対しては、「あなた方の活動は、真の世界平和にはつながりませんよ」と破折し、南無妙法蓮華経の正法へと導くこと、すなわち折伏することが大事です。
詳しくは、別項「白光真宏会」をご参照ください。
※ 本文は、吉田尚文氏著『五井昌久の思想と生涯』(興山舎)を一部参照して執筆したものです。