お酒はほどほどに
飲み過ぎると、こんな損をします…
◇飲酒(おんじゆ)の三十五失 酒を飲み過ぎると、様々な禍(わざわい)の因縁となることが、『大智度論』巻十三に説かれています。今それを、現代的に意訳すると次のとおりです。
飲み過ぎると、
①財産を失う ②多くの病気になる ③争いの元を作る
④裸体を露(あら)わにして恥を忘れる ⑤他人が尊敬できなくなる
⑥智恵を覆(おお)い隠す ⑦欲しい物が手に入らず、それ以上に大切なものを失う
⑧隠すべき秘密を、他人に話してしまう
⑨仕事が思うようにはかどらず、目的が達成できなくなる
⑩失敗が多く、家族の悲しみを増やす ⑪体力が衰退する
⑫体調を崩す ⑬父を尊敬しなくなる ⑭母を大切にしなくなる
⑮信仰者を尊敬しなくなる ⑯信仰に励む人の悪口を言うようになる
⑰年長者を敬えなくなる ⑱仏様を敬慕しなくなる
⑲仏の教えが大事だと思えなくなる ⑳出家僧を尊敬しなくなる
㉑悪友が増える ㉒自分に忠告してくれる賢善の人から遠ざかる
㉓やってはいけないことを、やってしまう
㉔無懺無愧(むざんむき)(反省できない)な人になる
㉕六情(喜・怒・哀・楽・愛・悪)がコントロールできなくなる
㉖度が過ぎた好色になる ㉗とにかく他人から嫌われる
㉘親族や知人から遠ざけられる ㉙勤行・唱題をしなくなる
㉚善法を捨てる ㉛正法を信ずる智人から信用されなくなる
㉜涅槃(成仏の幸せな境界、安心した生活)から遠ざかる
㉝暴れ狂ったりして、自身を制御できなくなる
㉞寿命を縮め、死後には悪道(地獄・餓鬼・畜生)に墜ちて苦しむ
㉟再び人間に生まれ変わっても、同じ過ちを何度も繰り返して苦しむ
※「酒は百薬の長」と言われるように、ストレス発散などには有効的な“薬”となることもあります。しかしどんなことも「程よさ(中庸)を知る」ことが大切。楽しくおいしいお酒を、いつまでも楽しめるよう、お互いに気をつけましょう。